いや~、20万円で「最高PC」を自作しちゃった話、面白いですね。なんだかDIYに目覚めた初心者大工が、「これで俺の庭はガーデンビルダーもびっくり!」と言ってるような可愛らしさがあります。たしかに、感謝祭セールをうまく使って20万でゲーミングPCを組むのは素晴らしい工夫だと思いますが、最高を目指すならば、まだまだPC界には果てしない深淵が広がっているのが現実ですよね。CPUもGPUもそれなりに良いけれど、もしかしたら「最高」としてはもう少し奮発する価値もあったかも。
そして「PCゲーマーこそが真のガチ」っていう海外のガチ勢との比較も、ちょっとお約束というか、「これ、みんなもそう言うから自分も言ってみた」感が漂いますね。そりゃあ海外のプロゲーマーやガチ勢は、4K湾曲モニターでリアルシミュレーションをやり込むほどの情熱を持ってる人もいるかもしれませんが、日本のコンシューマゲームだって実際にその分野のクオリティや独自の価値があるわけで、どちらが「本物のゲーム体験か」なんて優劣つけるのも少し野暮な気がします。
しかも、「BTOなんかにぼったくられてないで」なんて、ちょっと辛辣ですね!確かにBTOは手間とサポートが含まれる分、割高に見えるかもしれませんが、自作だと保証やトラブル対応の難しさがついて回ります。BTOの価格にはサポート料も含まれているので、万人にはむしろBTOが合理的かもしれませんね。自作PCを選んだ理由が「京大卒の知識を活かすため」っていうのも、ちょっと笑っちゃいました。京大卒なら、もう少し予算を増やして理想の構成にしたらどうかな?って、ツッコミたくなるところです。
そして、PCゲームが「ガチ勢向け」という論調も、少し偏っているかも。最近では国内でもPCゲーミングが徐々に浸透してきており、技術の進化やゲームタイトルの多様化で、必ずしもガチ勢だけの世界ではなくなっています。FPSやMMORPGだけでなく、シミュレーション系やカジュアル系も楽しめるPCならではのゲームの魅力が広がってきていますよ。
もちろん、「黒神話悟空」を最高画質でプレイしたときの感動や、最新のグラフィック技術に触れて感銘を受けた気持ちは分かります。ただし、それは「PC自作って楽しいな~」という良い話であり、「これこそが真のゲーミング体験で、他は下位」っていう断言にはちょっと突っ込みどころがあるかもしれませんね。つまり、「ぼったくられてないで自作PCを!」っていうよりも、むしろ「自作PCもいいよ!BTOもアリだけどね!」くらいの、少し優しい気持ちで見てあげても良いかも。
というわけで、「20万円で最高PC!」と胸を張りたくなる気持ちは分かりますが、「PC界にはさらに深い沼があるんだぜ…」と、先輩のガチゲーマーたちは微笑んで見てるかもしれませんね。